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子どもの貧困対策で寄付呼びかけ、「子どもの未来応援国民運動」

子どもの貧困対策の推進に関する法律 が、平成25年6月19日成立し、平成25年6月26日公布されています。

目的として

子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。  と定めています。

そして26年8月29日閣議決定された「子供の貧困対策に関する大綱」では、2012年子どもの貧困率は過去最悪の16.3%に達し、特に、ひとり親家庭の貧困率は54.6%にも達していた。いずれも、過去の調査において最悪の結果であるにもかかわらず、その予算があまりにもセコイという評価でした。

具体的な平成27年度国の予算は


1.教育の支援(合計3339.7億円)
・学校を子供の貧困対策のプラットフォームとして位置づけ(スクールソーシャルワーカーの配置拡充(現在の1500人→5年後に1万人)など)(13.2億円)
・高校生等奨学給付金の拡充(116億円)
・より柔軟な『所得連動返還型奨学金制度』の導入に向けた対応の加速(対象は大学等奨学金事業、3196億円)
・貧困の連鎖を防止するための学習支援の推進(合計11.8億円以上)
・学習が遅れがちな中学生を対象とした学習支援(2.7億円)


2.保護者への就労の支援(合計2.3億円)
・保護者の学び直しの支援(高認試験対策など)(2.3億円)


3.施策の推進体制(合計2億円)
・官公民の連携プロジェクト・国民運動の展開(「子供の夢応援プロジェクト(仮称)」)(2億円)

合計で3344億円、大学等奨学金を除くと148億円。子どもの貧困問題に対する政府の認識は、このなんとも「セコい」感じのする予算に示されている通りなのだろうか?

と思っていたら・・・・・・



「子供の未来応援国民運動」とやらがはじまり、発起人集会が27年4月2日に開催され、その中で

国民運動事業の展開に向けた広報・募金活動を行うことがうたわれています。

【趣意書から引用】

子供たちは無限の可能性を秘めた存在です。「子供の未来応援国民運動」は、全ての子供たちが「できないことへの諦め」を「できることへの喜び」に変えられるよう、国、地方公共団体、民間の企業・団体等による応援ネットワークを構築し、民間資金を核とする基金の活用等を通じて、各種支援事業を展開します。 これにより、『全ての子供たちにチャンスがあふれる日本』を、力を合わせて創ってまいりましょう。

【引用おわり】


そして10月19日いよいよこの「子どもの貧困撲滅へ  国民運動」がスタートしたのです。


「国民運動」では、内閣府に設置された事務局が中心になって「子どもの未来応援基金」を設けて寄付を募っていて、子どもの貧困を撲滅するための事業を展開する予定だということです。


国が予算付けをして、子どもの貧困撲滅に取り組むべきなのに、国民からの寄付を集めると言うのだから、あきれてしまいます。


貧困対策は、集まった寄付金の額次第・・・・・・・・・・・・・・・・


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コメント 2

67丁目のかずちゃん

早速「子どもの貧困対策の推進に関する法律」や内閣府のホームページを読ませてもらっています。ありがとうございます
最後の4行に書いていらっしゃることが一番問題だと思います
国が金を出すだけではなく、また、会議や委員会を作るばかりではなく、具体策を出して即実行してもらいたいものです
個人的には、子供の貧困対策はレベルアップよりも、ボトムアップ(命にかかわるような貧困など)の対策を早急に実行すべきと思います
by 67丁目のかずちゃん (2015-10-22 20:38) 

走る主婦さん

子どもの貧困対策は、目下「国によるかけごえばかりで具体的施策が伴っていない。」蓮田市でも、生活保護世帯生徒を対象に学習支援が始まりましたが、予算がないので講師は退職教員によるボランティアと聞いています。
また福祉がやっていることで教育部局は「聞いていない」とか。福祉と教育が連携し、生活保護世帯だけでなく生活困窮世帯を対象にと対象の拡大を提案しています。
by 走る主婦さん (2015-10-22 21:57) 

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