議会運営委員会の視察報告

1泊2日で、神奈川県の3市（横須賀、大和、小田原）に、議会運営（主に一問一答）の視察に行ってきました。

横須賀市、人口　４１６０００人。議員　４１人。議員一人当たり人口　１００００人。
議会改革のきっかけは、２０年１０月に議運の視察で三重県伊賀市に行ったこと。伊賀市で議会基本条例を学び、横須賀市でも議会基本条例を策定しようと、２１年２月から基本条例検討委員会を立ち上げた。議会基本条例の制定は２２年６月、その中で、一問一答の導入も検討され、２２年９月から導入された。検討から導入まで約１年６カ月です。蓮田市では、一問一答の検討を、すでに５年ほど行い、関連の視察も５年間行って来ました。横須賀市のスピード感のある議会運営こそ学ぶべきです！

一問一答の導入にあたり、新たに質問席は設けていません。お金をかけないでやろうということで、議員席の前列の４席をあけ、質問席としています。

横須賀市議会のユニークなところは、質問者の隣に補助者がつくことです。任意なのですが、同じ会派のものが、補助者となり、筆記をしたり、アドバイスをしたりできるようになっています。この補助者の制度は、他で聞いて真似をしたものではなく、横須賀市議会独自のものということです。私も、はじめて聞きました。補助者・・・・あってもいいかも。
また、よりよい答弁をもらうために、質問通告の際に、１回目の質問原稿をつけるというのです。わたしは、自分の原稿を執行部に渡すのは、抵抗がありますね。渡すのであれば、１回目の答弁原稿だって貰いたい？　原稿を貰ったら、もう緊迫感はなくなりますね。でも、横須賀では、そういうものになっていて、抵抗はないようです。　議会によって、様々です。

横須賀では、一般質問は、政策的なものに限られていて、そのため答弁は全て市長です。ですから一般質問は全員がやるというものではなく、部長に聞くようなものは、委員会の中に、議案審査以外に　所管事項審査というのがあって、なんでも質問ができるしくみだそうです。

本会議場で、市長と政策を戦い、委員会でなんでも質問ができるというのは、メリハリがあって　いいですね。 本会議場の、答弁者は、市長が１回目だけ登壇しますが、他はすべて自席で答弁しています。議案質疑も、基本的には市長が答弁します。

大和市　人口　約２３００００人　議員　２８人。　議員一人当たり人口　８２００人。
大和市は厚木基地を有する人口密集のまちです。私は、３０年前の５年間大和市に隣接する横浜市瀬谷区に住んでいたので、なつかしかったですが、当時のおもかげはほとんどなかったですね。

大和市では、１４年３月～１４年１２月まで議会活性化検討協議会を設置していて、一問一答の導入の検討が行われましたが、各論があって一致できなかったそうです。１９年１２月から２０年８月までの議会改革検討協議会において、一般質問についても検討がおこなわれ、現在は質問時間は３０分です。やり方は、項目別に一問一答を行っている。答弁者は、主に市長。議場は、マイクが演壇と議長席にしかないため、登壇でおこなっている。質問席設置は、目下検討中　ということでした。

４月の統一選挙で、２８人中１４人が新人議員と言うことでした。議会運営は、蓮田市ととてもよく似ていて、予算決算を委員会に分割付託。

小田原市　人口　１９８０００人　　議員　２８人　議員一人当たり人口　７０００人。

一般質問は、１回目は登壇して一括質問一括答弁。２回目からは自席で、一括質問一括答弁と一問一答のどちらでもよいそうです。持ち時間は質問時間として４０分。今のところ、一括質問一括答弁を選択する議員の方が多いとのこと。答弁は、市長の１回目のみ登壇、後は自席。議案の質疑は最初から自席で行っています。

小田原市議会は、議長の任期のみ２年で、副議長、委員会委員の任期は、１年です。

３市とも、議会改革に取り組んでいます。一問一答だけを検討するのではなく、議会の運営の仕方、あり方について、どうすればもっと良くなるか・・・・検討しています。議会のネット中継は、当たり前です。視察の報告もHPに載せています。議会改革は、一問一答だけではありません。

「新会派・風」が９月議会に議長に提出した、議会改革についての提言の中のほとんどのことが実行されていました。執行部に、スピード感ある事業推進を求めるだけではなく、議会にもスピード感が必要です。どんどん置いていかれています。取り残されています。

第４区の議長会や全国議長会の研修で、議会改革についてほとんどの議員が、何回となく研修しているにもかかわらず議会改革が進みません。何故？　まさか　い〇〇〇している？　そんなことはあってはなりません。公務中です。

３市の議会事務局の皆様には、大変お世話になりました。蓮田市も全国から視察に来て頂けるような議会を目指したいものです。